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 膝が震え、もう、立って歩くことも儘ならない。  暗闇の中を手探りで這って進み、おそらくは部屋の隅だと思える場所に辿り着くと、壁を背に両手で頭を抱えうずくまった。  ──どうして、こんなことになってしまったのだろう。  大柴侑子(オオシバ ユウコ)は固く目を閉じ、乱れた呼吸を整えようと、深く息を吸いこむ。  喉の奥がヒリヒリと痛い。何度も悲鳴を上げたせいだ。  一度、大きく息を吐き出し、ずるりと鼻をすする。  興味本位にこんなところに来てはいけなかった。  後悔したところでどうしようもないことはわかっている。それでも侑子はそうせずにはいられなかった。  やはり、みんなを止めるべきだった。
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