第1章

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 ON AIR 「ハハ、いやあの時は凄かったですから。 苦情電話と苦情メールで、阿鼻叫喚の中 謎の電波障害+放送事故でしたから、 スタジオに霊、呼んじゃったとか? 後で怒られまくりでしたよ。なんでも あの日の放送を、お聴き頂いたとか?」  ―― あ、いえ。 「……ですよねー。深夜でもお忙しいから。 あ、そういえばミノガシさんは、かなり 怖い体験談なんかが豊富だと聞きましたが ラジオで流せる話では、どんな体験を?」  ―― え? 特に。 「……ですよねー。そんな体験したって別に 損はしても得しないですし、安心安全です。 そういえば、来月にファン待望の新曲が、 いよいよリリースされるそうですが、 ミノガシさんのこれまでの思いを詰め込んだ 1つの集大成だそうで、どんなお気持ちを?」  ―― いや、普通に。 「……ですよねー。ちっ。」  ―― いま、ち 「それでは、気象情報のコーナーです。 コロゲタさん、宜しくお願いします。」 『はーい、皆様へ深夜に今朝のお天気を、 いち早くお届けする、担当のコロゲタですー。 入社1年目の新人でーす!宜しくお願いしまーす!』 「……コロゲタさん?」 『チャームポイントは福耳でーす!好きなタイプは 出来れば優しくて面白くて、頼りになるイケメンで』 「……コロゲタさーん?!」 『え、はい!スタジオさんどうぞー。』 「いや、あのTVじゃないんで。福耳見えませんから。」 『はーい!では、コロゲタの気象情報でーす。 せーの。エイ。では、確認しに行って参ります!』 「……コロゲタさん?」 (構成作家ボード:【確認中】) 「えぇと……確認中……だそうですね。」 (構成作家ボード:【もたせて】) 「はい、ただいま気象情報を確認しておりますので 暫くお待ち下さい。えー。とー。ミノガシさんは、 晴れたオフの日なんかは、どのように過ごされますか?」  ―― え、寝てます。 「やはりよく寝ることが、リラックスした健全な気持ちに つながって、爽やかな曲が誕生するわけですか?」  ―― 呑みすぎて寝オチとか。 「とか?」  ―― あ、続きはないんですけど。 「えーと、休みの日くらい呑んでもいいですよねえ。 ミノガシさんはビール派、ウイスキー派とかありま」 『コロゲタ戻りました、はぁはぁ、ハァハァ。』 「ちっ。(被んなよ)お疲れ様です。どちらへ確認に?」
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