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事前の聞き込みで目撃されたという公園の木陰に
ワナをはっておいた。ミルクを入れた皿だ。
俺と相棒のオプは、便所の影で見張っていた。
そこに、茶色のマダラな猫が来た。
いまだ!俺は全速力で、捕獲しに飛びついたが
残念ながら逃げられてしまった。
だが、惜しかった。見張りの位置に戻ると
相棒の【オプ】が、灰色&白のアメショ【マロンちゃん】の
写真をくわえている。何か言いたげだが、致し方が無い。
今の猫は大変に素早かった。逃がしたのは俺の落ち度ではない。
しかし次こそは。
そう思っているうちに、またさっきの
茶色マダラの猫(野良)がミルクを飲んでいる。
俺は。俺は。ミルクを飲む猫を邪魔できない。
俺がバーボンを呑むのを邪魔されたくないように!
ように!
なんなら、もう一度言っても構わない。
ように!
本日の捜査はこれで撤収する。
だが大きな手掛かりが得られた。
あの公園は、茶色マダラ猫の縄張りである。
従って、アメショの探索範囲を拡げる必要があるだろう。
俺は、地図を見ながらバーボンをグラスに注いだ。
相棒の【オプ】が自分のエサ皿を、こっちへ向けた。
よし、捜索が成功するように乾杯といこう。
そうだろう?【オプ】よ。
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