13

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中等部に入った頃。 13の夏。 腹違いの妹が出来た。 といっても、静は、俺に近づかせなかったし、俺も俺で興味が無かったから、ほとんど顔を見る事もなかった。 忙しい父親がたまに帰ってくると、家族揃っての食事になるので、その場で、幼い彼女の成長を知る位だ。 名前は葉月と言う。 世話自体は、乳母に任せっきりで、相変わらず静はお茶会ばかり開いていた。自分の為に、自分の時間を使った。 それなのに、好きな男の前では、愛おしそうに葉月を抱いている。 乳母から掻き集めた成長の記録を、自分のものにして、楽しそうに語る。 俺はそんな3人を、傍観している。 但し、笑顔を絶やさずに。 「燈真は学校では今どのポジションに居るんだ?」 「はい。学級委員としてクラスをまとめ、また、生徒会に入って、今書記をやっています。」 「まぁ、まずまずだな。」 父親の気がかりは、いつもそれだけだった。 会話はいつも、そこで途切れる。 擬似家族。 その言葉がぴったりと当てはまる位、内部はバラバラで孤立していた。 ただその頃、家族というものが実際どうあるべきなのかなんて、理想すらなかった俺は、毎日を淡々と過ごしていた。
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