序章

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恋はいつだって 思いがけない時にやってくる。 それは日常の中にひそんでいて、 或る日忽然と眼の前に現われる。 理由なんて、ない。 男の面影がすっと忍び込んできて、 心をどうしようもなく捉え、 そのことに気づいた時に、 彼のことをあれこれ想い巡らすことになり、 自分で恋を育てはじめてしまうのだ。 おとぎ話だとわかっていても、 空想の中では、いつだってハッピーエンド。 ときめきを信じてさえいれば、 きっと夢みたいな幸せだってつかむことができるのでは、 と祈りながら。
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