百合と卓球と膝枕

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そうすることが正しい。女の子同士の恋愛ははっきり言って異常で、男と子と女の子が恋愛が正しいのだ。 女の子同士が恋愛なんていうのは、いわばフィクションの世界でこそありえるわけでそんなのは、 「…………よろ」 そんなの間違っているとわかっていたけれど、 「喜んで、私とつきあって、それからこれからも膝枕してください」 彼女と出会うのはいつも屋上だった。同じ学校に通ってるんだから別の場所でも会うことはあったけれど、他の人に私達の関係を知られたくなかった。 屋上で、二人っきりで、たわいもない会話をして、眠くなったら彼女に膝枕してもらう。そんな時間が好きだし、これからも続けばいいと思う。 「うん、なんだか、変な返事だけれど、それはOKってことでいいのかな?」 「OKってことにしておいて、正直、いろいろありすぎて混乱してるから」 高校生の恋愛なんて長続きしない もしかしたら高校卒業するまで関係が続くかもしれないけれど、それは確証できない。何よりも女の子同士だから、いつか仲違いしてしまうかもしれないし、どっちかに好きな人ができるかもしれない。卒業と同時に別れてしまうかも。 「何よりも私は君と変わらない日常があればそれでいい」 「やばい、キュンときた。ハグしていい?」 「それはダメ」 「ええー?」 「もう一回、卓球で勝ったらハグさせてあげる」 と言って私はニッコリと笑った。
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