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「いやいや。何でも何も仲間でしょう?」
「剣ちゃんが絡むと別なの!だから歳美さんには死んで貰います!」
そう言った総子チャンがまた刀を握る手に力を入れた。
(くっ!脚の紐ほどいてる時間は無いな!こうなりゃ三身使って……)
総子チャンを力ずくで止める為に三身を使おうと目を閉じたら、いきなり怒鳴り声が……
「何してるの二人とも!!」
その怒鳴り声で目を開けたら超怒り顔の勇音さんが二人を睨み付けながら入り口の前に立っていた。
「い、勇音さん聞いて下さいよ!私の剣ちゃんなのに歳美さんが!」
「黙りなさい!」
「……はい」
勇音さんに怒られ素直に刀を鞘に収めた総子チャン。
それを確認した勇音さんは今度は二人に叱った。
「それで、犯人の疑いがある者なのに何で二人は剣聖を取り合いしてる訳?」
「えっ!!」
勇音さんに聞かれた二人は同時に顔を赤らめ照れていた。
「何でって、何ででしょうね?はははっ」
頭かきながら答え相変わらず照れていた総子チャン。
「何でって私は剣聖と剣を交えたし後は身体を交えれば……とか興奮したり妄想したりで。はははっ」
何故か解らんが、そう言って巨乳を抑えながら照れている歳美さん。
「はぁ。もう良いわ。何だか二人を見てると疲れて来たから戻るわ。とりあえず二人は自室に戻りなさい?私が剣聖と話し判断するから」
「解りました」
「はい」
落ち込んだ二人は肩を落としながら勇音さんに言われた通りに自室に戻って行った。
だが総子チャンは部屋を出た瞬間に「てか、ここ私の部屋!私出て行かなくて良くないですか!」と叫んでいた。
それを見て勇音さんは呆れ頭を抱えていた。
それを見て、やはり総子チャンは天然確定だな。と俺は頷いた。
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