7人が本棚に入れています
本棚に追加
目測でおよそ2000m程度。
最狂の肉体と魔法があるのは心強いが、落下初心者にはなかなかにきついものがある。
「……そうだ!風の加護……あぁぁぁぁぁぁぁぁ!異世界で使えねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!というか龍印も消えてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
本格的にまずいかもしれない。
……すいません、素直に魔法使います。
「《エアライド》!」
単純に風に乗る魔法だな。
中身は全く単純に出来てるわけじゃないけどさ。
魔法を使って、落ち着いたら一つ思い出した。
龍印もあの世界で付けられたものだから既に存在してなかったことになったのかもしれない。
「ま、理解はしたけどなぁ……つらいもんはつらい」
俺とは別人の俺として、乗り越えるべきことなんだろうな。
さて、病院のようにも見える建物が見えてきた。
念のためこのまま着地せずに、様々な跡を残さない転移で着地しよう。
「《ワーピング・アンセーブ》」
アンセーブシリーズは俺の固有魔法で、全ての痕跡を残さないので便利だ。
軌跡を辿れるから使えた感じだろう。
痕跡だって跡だからな。
最初のコメントを投稿しよう!