第1章 幼馴染みは、ネガティブシンキング

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Good morning諸君。 俺は、茅場 智。 取り柄とか、特技とか何一つ無い普通の男子高校生である。 好きな言葉は、常識に囚われない。 容姿は、ざんばらな黒髪、オートゆるふわフォームな自然体な髪型だ(巷では寝癖とも言う) 勉強は、うーん。 可もなく不可もないのに、10回中全てスエゾーが合成される様な頭脳。 誰が解るんだこんなの。 要するに、一般人に属している人類って事で丸く収まる。 両親は何か世界一周旅行に行っている。 俺は一人で寂しんボーイ、いや大して寂しくも無かった。 そんなロンリーボーイな俺の現状は、朝日がこれでもかっ! って位に照らされ、緩やかな春の香りがする風が走るのを肌で感じながら、幼馴染みの家の前に居る。 小学生の時からの腐れ縁であり、何か解らないけど同じ高校に入った人物で、名を笠刈 雨月(かさかり うつき)と言う。 人物像は……まぁ、会ってみたら解るか。 そう思った俺は、慣れた手付きでインターホンをはんぺんを押すように優しく、それでいて控えめに指を添えてその窪みを凹ませる。
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