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「久坂さん、私に勉強を教えてくださって感謝いたします」
「暁さんにはほんの少ししかお教えできませんでしたけど、晋作や栄太郎にも教わるといいよ。あの二人も頭はいいから」
そんなアドバイスをもらってもね、吉田さんには殺されそうな雰囲気になってしまって、とても勉強なんてできる空間じゃないのよね。
晋作は、あんな感じで教えてくれないもの。剣術は教えてやるぜ的なことを発していたけれどね。
「検討してみますね。それと、もし此方に帰ってきたらお土産期待しておりますので」
「暁さんは抜け目がないですね」
そう笑う久坂さんはやはりイケメンだった。
「久坂さんに次会うのを楽しみにしてます」
「では、僕が帰ってきたら暁さん、貴女の秘密を教えていただくのはだめですか?」
「そう、ですね。気が向いたらにしましょう。約束するのは嫌なので」
約束事はきらいだもの。
だったら気が向いたらってことにしてたら、私から話す必要もないでしょ?
私の秘密は松陰殿だけの心に秘めておくといい。
「ではそう言うことにしておきましょう。支度もあるので今日はここまでですね」
「はい、久坂さん。沢山学んできてくださいね」
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