先生のごはん。第一章 あと三年

一．先生の家

「……ありがとう、ございました」

……一応、お礼を言う。
私が立ち上がると、先生もベンチを立った。
そのまま、借りていた上着を返して、帰路につく。

「気を付けて帰れよー！」

先生の声が、背後から追いかけてきた。

家に帰って、誰もいなくてほっとした。
リビングから逃げるように自分の部屋に行く。
着替えを持って浴室に向かい、シャワーを浴びた。