第4章

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コウは淡々と手続きを進めていた。 申し込むために港に来たのに、なんだか本当にこれでいいのか少し戸惑ってしまう。 確かにティアルドさんの話ではそんなに危険はなさそうな感じだったけど、魔王の元に乗り込むのにこんなに簡単に行っていいものなのか。 それとも現代のファンタジーの読みすぎ? 読書が好きなだけでファンタジーに偏ってはなかったけど、だいたいが強い仲間を集めて苦労をしながら進んでいくわけで・・。 そういう王道ファンタジーなんて知らないコウのようなこの世界の人から見れば「危険はなさそうって学者にまで確認したのに何をそんなに戸惑うの?」って感じなのだろうか。 とりあえずは私のために魔王のところへ行くわけだから、そんな不安は口に出さず、コウに手続きを任せてしまった。
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