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「じゃあ席は…あそこが空いているな。あそこを使いなさい。」
男は頷くと、まっすぐこちらに向かって歩いてくる。
あ…嫌な予感がしてきた。
そういえば俺の隣は…目を向けると空席。
ということはつまり…、
「隣だね。俺は堤翔真。よろしく。」
顔をそのまま上に向けると、まぶしい笑顔。
「………。」
俺は無言でやつの目を睨み付けると、視線を逸らし、参考書を開く。
「あ…あのう…。ちょっと…。」
「………。」
困った声をだす隣の男。やっぱり気に入らない。
やつは眩しすぎる。
眩しくて、手で遮ろうとしても、目を細めても、直に見られない。
俺は…太陽が大嫌いだ。
これが後の親友となる堤翔真との最悪の出会いだった。
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