第一章 初めての出会い

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ここは千葉県東柏市。 東に柏と書いて「ひがしかしわ」と読む。 ちなみに北と西と南はない。 由来は不明。 本当にわからないらしい。 首都である東京に近いベッドタウンとして、かなり栄えている。 東京まで1時間というある程度の近さ、そして土地もある程度安い。 …東京よりかは。 そしてその東柏市の真ん中辺りにガッとそびえ立っている建物。 名前は東柏葛城(ひがしかしわかつらぎ)病院。 名前が長いという周りの声にも創立者が頑として譲らなかったらしい。 地元民には葛城(かつらぎ)病院と短い名前で知れ渡っている。 結構有名な病院で、医療ジャーナルなんかにも載ってしまうようなところだ。 最先端の医療技術と優秀な医者とスタッフを揃えた葛城病院にはその高い医療技術を求めて日本全国、果ては海外からも患者が来る始末。 だから金の無いものたち、例えば地元民を蔑ろにしているかと言えばそれは違う。 広く門戸を開き、たくさんの患者を受け入れている。
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