第二章 二回目の出会い

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「みんなによく羨ましいって言われない?」 うらやましい?俺が。 世間的に見ればそうなのだろう。 金持ちの家に生まれて、でかい家に住んで、 なに不自由なく育ってきたように見えるだろう。 だが俺は…いつも不自由で…息苦しい。 「…おまえに。」 「…え?」 「おまえに俺のなにがわかんだよ!」 「え…あ…ごめ…。」 「…もう一生話しかけてくんな。じゃあな」 大声をあげてしまったせいか、周りの注目が集まる。 この場にいたくない。 そんな視線をあとに俺は雨なんて関係なしにどしゃぶりの世界へ足を踏み出す。 気分は…最悪だ。
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