第四章 難題

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二人とも高二か。高一よりは大人びて見えたし、高三で俺たちのように新しく部活に入るなんて酔狂はいないだろうと思っていた。 とりあえず、容姿と様子から察する勝手なイメージを言うとすると、佐藤さんは黒髪ロングで、前髪で少し目が隠れている感じ。話し方も含めると。引っ込み思案な性格なのかな。 有栖川さんは、ちょっと茶色がかった髪で、ショートヘアで首の当たりできれいに切りそろえられている。前髪は眉上で、大きな瞳には自信を感じる。挨拶からも察するに、明るく元気な性格なのだろう。 佐藤さんの態度を見ると、二人とも以前からかなり仲が良いのだろう。 三人の挨拶が終わり、最後のひとりに三人の視線が向く。 「はい。僕は堤翔真です。高三です。翔真と同じクラスだよ。一応、会長ということでやらせてもらいます。みんなよろしく!」 相変わらずのキラースマイル。 あれが狙ってやってないんだから大したもんだよな。俺は一生あんなことできない。 堤目当てであろう女子二人の様子を伺ってみると、有栖川さんは、笑顔で大きな拍手。佐藤さんは控えめに拍手をしていた。 俺のときはなかったような…気の所為ということにしておこう。 「すみません!質問いいですか。」 堤の自己紹介が一通りおわったところで、有栖川さんが手を挙げた。 「はい、有栖川さん。」 堤が指名すると、有栖川さんは立ち上がる。 「あの、さっきの発言で気になることがあって。なんかまだ部活じゃないって話があった気がしたんですが。」 そりゃ気になるわな。明らかに意味不明だよな。 「そうそう。それを言わなきゃいけなかったんだ。実はね…。」 それから堤は、昨日の荒木先生との話を二人に説明した。
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