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彼女たちの選択によっては、俺たち二人しか残らなくなる。二人でなにができるのか。わからないが、なんとかやるしかない。
俺は厳しいことを言ったかもしれないが、願わくば、残ってくれることを祈る。
少しの静寂のあと、その答えが聞けた。
先陣を切ったのは、有栖川さんだった。
「やる気…あります。私はよさこいをやるためにここにきました。」
まずはひとり。
「わかった。ありがとう。有栖川さん。」
「あ、れいなって呼んでください。苗字は好きじゃないので。」
「おっけー。わかった。じゃあ、あとは…。」
ほか三人の視線が残った佐藤さんに集まる。
彼女の答えは果たして。
「え…あ…わ、わたしも、やります。」
佐藤さんはちらちら有栖川さんのほうを見ながら、小さくかぼそい声で自分の意志を示した。
これでここにいる全員がやることに。奇跡だ。
俺は安堵して、大きく息を吐いた。
初めはどうなるかと思ったが、とりあえずこの場で得られる最高の結果だ。
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