第1章

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 あなたは猫を、可愛がれる?  玩具ではないのよ?  人形ではないのよ?  でもきっと大丈夫。私の娘だもの。  きっと、この子の肉は美味しいのだろう。  私を捨てた人間とは違い、脂ぎっていないのだから。  “一人”の猫又が娘を連れて商店街を歩く。  魚の入ったビニール袋を片手に提げて、家路につく。  その影は、人間そのものだった。
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