37人が本棚に入れています
本棚に追加
「安心感があるんだって。落ち着いてて無茶なことしそうにないし、優しくて何でも許してくれる」
けして悪い言葉じゃない。
なのに和樹の口を通すとまるで
おまえはつまらない男だと言われているみたいな気がする。
「理想的だな。本当の僕を分かってない」
思いのほか強い口調で否定して。
すぐにしまった――と思う。
「僕には分るよ。先生が危険な男だって」
赤い唇が綻んだ。
15歳の手の中で
僕はますますひどく踊らされている。
最初のコメントを投稿しよう!