Ⅴ 募る嫉妬

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「少し暑いね」 窓を開け 木漏れ日の洩れるテーブル席に身を投げた。 「ほら」 冷蔵庫から缶のソーダを放り投げてやると。 襟元のボタンを一つ二つ開いて 「冷たい」 そいつをけだるげに額に押し当てた。 あとは僕がトマトを輪切りにし パンにターキーとレタスを挟み込む間。 幼い確信犯は ずっとそうして押し黙っていた。
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