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それでも、頂きに立つという悲願は達成していたのだから。
(もうよいか……)
そう思おうとするのに、どうしても諦めきれなかった。師直が許せなかった。
直冬が西国で勢力を広めていた。直義は挙兵する。
尊氏と師直に、直義が戦を仕掛けたのである。ついに直義は兄と敵になった。
尊氏は光厳院に直義追討令を下してもらう。直義は朝敵となった。
これは見物、そう笑っていたのは南朝である。直冬と接触してきており。直義は南朝に降った。
直義は南朝の武将となった。だから、もはや朝敵ではない。
南朝の軍勢を得た直義は、尊氏、師直に迫った。
敗れかけた尊氏は、直義に和議を持ちかける。
直義はそれを受け入れ、師直ら高一族を暗殺し、幕府に戻った。
しかし、直義が返り咲けば、義詮の地位が危うい。師直が死んでも、尊氏と直義の仲は戻らなかった。師直がいないのに、尊氏は直義を殺そう、討ち果たそうとした。
直義は再び南朝に戻り、挙兵。
尊氏は直義を朝敵にするため、その不在時に、あろうことか南朝に下り、北朝を廃止したのだ。唯一の朝廷となった南朝は大笑いして、直義追討令を下す。
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