小さな嘘

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「こんにちは~。」 亜季の声に驚いたように天野は振り向いた。 「やぁ、どうも。 あれからお加減どうですか?」 「はい、お陰様ですっかり良くなりました。 お使いですか?」 天野は恥ずかしそうに答えた。 「いえ、カレーでも作ろうと思ったんですけど…どうもね。」 「先生が作るんですか?」 驚いている亜季に気まずそうに天野は言った。 「うちは父子家庭なもんで、カレーなら2日くらい持つから…。」 …父子家庭? 「うちも今日はカレーにしようと思ってて… 良ければ私が作りましょうか? この間のお礼もかねて。」
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