第二話 始まり

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海斗は悩んだ。どうすれば気持ちを込めて歌えるのかを。 誰に向けて歌を歌えばいいんだ。俺なんかの歌で人を感動させれるのか?伝えるって難しい。 そう心で思った。 すると秀人が、「海斗。悩むな。歌ってのは、人を感動させれるのか?じゃない。もちろんそれも大事だけど、自分が楽しく歌うのかが、大切なんだ。自分が楽しく歌えないで、誰を感動させるんだ?誰が感動できるんだ?まずは、自分が心の底から楽しめ。それができたら自然と人を感動させられる。迷わず前を向いて歌を歌えばいい。誰かに届くように。大切なもの、夢を掴むために。」 海斗は、秀人の言葉を聞いて涙がでた。確かにそうだ。自分が楽しく歌えれないのにどうやって人を感動させられるんだ?よし、自分が楽しく歌えばいいんだ。そう言い聞かせマイクを握り「よし。皆いくよ。」といい、演奏を開始した。演奏が終わると、秀人は泣いていた。
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