11.理佳の家族 

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1枚の紙にびっしりと、面会の為の条件と面会のやり方が記載されていた。 ふいに時計が、15時を過ぎようとした時 重々しい、集中治療室の扉が内側から開いて、二人の少し疲れた顔をした夫婦が待合室へと姿を見せる。 「貴方……リカは……」 そう言いながら、今にも泣き崩れそうな女の人。 耳に届いた、リカの名を今の俺は……理佳へと脳内変換してしまう。 「あの……。  俺、亀城託実と言います。  先ほど、リカって言う名前が耳に届いて……俺の彼女も、  理佳って言って、今、集中治療室にいるんです。  もしかして……ご両親ですか?」 自分でもびっくりするような行動に出てしまった。 目の前の夫妻はお互いの顔を確認しあうような素振りになって、 旦那さんらしき人は、奥さんを待合室へのソファーへと座らせた。 「君が託実くんだったんだね。  宗成先生の息子さん。  私が理佳の父親、そしてこっちが理佳の母親です。  っと言っても、親失格かも知れませんが……」 そう言いながら、理佳のお父さんは集中治療室の扉の方へと視線を向けた。
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