18.夜想曲 ~Last Note~ 

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お父さんやお母さんが、私のお願い通り、 逢いたいっと思ってる人達に連絡をしてくれた。 それは、宗成先生たちも協力してくれた。 忙しいリサイタルの合間に、駆けつけてくれたのは 冴香先生。 冴香先生はあのクリスマスイヴのリサイタルのDVDを 私に握らせた。 「理佳ちゃん、きっとまた一緒に演奏しましょう」 そう言いながら、冴香先生はお仕事へと戻っていった。 その夜は、託実やお父さん、お母さんたちと そのDVDを病室で楽しんだ。 託実は毎日、顔を出してはベースを演奏する真似をしたり 何時もみたいに笑ってた。 そんないつもと変わらない仕草を見せてくれる託実は、 私にとって、凄く優しくて……そんな託実に、 私自身もいつもと同じ日々を過ごせるような気がした。 病室に戻ってから四日間くらいたった頃、 日本に居るはずのない、裕先生が顔を覗かせた。 「裕兄さん、遅いよ。  理佳、待たせてんじゃねぇよ」 託実はそう言いながら、裕先生を病室に招き入れた。 「久しぶりだね。理佳ちゃん」 聴きたかった優しい声に、 私はただゆっくりと頷き返す。 「理佳、俺少し席外す。  裕兄さんと少しの間過ごしたらいいよ」 託実はそう言って、病室を出ていった。
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