最終章  旅立ちの日に   

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そして、人工補助心臓を取り除いた……綺麗に化粧もされた理佳と 俺はゆっくりと対面した。 そこには連絡を受けて駆けつけたらしい、姫龍叔母さんのの姿もあって ベッドで眠っている理佳は、着物を着てた。 そのまま理佳をのせたストレッチャーは、 皆に見送られながら、一階の霊安室へと移動させられる。 その場所で迎えに来た車に乗せられる理佳を見送って、 俺も肩を落としながら家へと帰った。 今も……理佳が死んだなんて言う実感は持てないまま。 翌朝、理佳の両親から俺に伝えてほしいと アイツのお通夜と告別式の連絡が届いた。 何も気力が得られなくてただベッドで燻っていた俺は、 隆雪の携帯を呼び出して、アイツが旅立ったことを告げた。 「理佳が昨日、死んだんだ……。  でも俺、実感も何もないんだ。   29の18時からお通夜で、30日の9時から告別式だって。  今、アイツの親から親父宛に連絡が入ったんだ」 そうやって切り出した俺の言葉に、 隆雪は最初は凄く驚いていたけど、すぐに言葉を切り返した。
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