12人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、人工補助心臓を取り除いた……綺麗に化粧もされた理佳と
俺はゆっくりと対面した。
そこには連絡を受けて駆けつけたらしい、姫龍叔母さんのの姿もあって
ベッドで眠っている理佳は、着物を着てた。
そのまま理佳をのせたストレッチャーは、
皆に見送られながら、一階の霊安室へと移動させられる。
その場所で迎えに来た車に乗せられる理佳を見送って、
俺も肩を落としながら家へと帰った。
今も……理佳が死んだなんて言う実感は持てないまま。
翌朝、理佳の両親から俺に伝えてほしいと
アイツのお通夜と告別式の連絡が届いた。
何も気力が得られなくてただベッドで燻っていた俺は、
隆雪の携帯を呼び出して、アイツが旅立ったことを告げた。
「理佳が昨日、死んだんだ……。
でも俺、実感も何もないんだ。
29の18時からお通夜で、30日の9時から告別式だって。
今、アイツの親から親父宛に連絡が入ったんだ」
そうやって切り出した俺の言葉に、
隆雪は最初は凄く驚いていたけど、すぐに言葉を切り返した。
最初のコメントを投稿しよう!