5.学院祭LIVE決定

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「有難うございます。  それでは、これより申し上げるメンバーを  学院祭当日、SHADEに関わるものとしてご登録お願いします。  昂燿校 和泉智早(いづみ ちはや)。  同じく昂燿校 廣瀬紀天・瑠璃垣伊吹。  悧羅校 宮向井隆雪  最後、悧羅校 亀城託実」 怜さんによって告げられた名前のなかには 俺の名前も入っていて……、動揺を隠せなかった。 その瞬間、名前を呼ばれた五人のメンバーの成績表が 白壁に投影される。 おいおいっ、いきなり過ぎるだろ。 けど成績だけで言えば、 両手の範囲の成績はキープしてるから問題ないか……。 勉強だけでもやってて良かった。 これで成績悪かったら、洒落になってないって。 「佐喜嶋怜。  生徒総会メンバー、ここにかの者たちの特別措置を承認します。  後ほどSHADEメンバー及び、特別措置適用者に対して  契約書類を手渡します。記入して、総会まで提出を。  亀城託実・久禮智樹。  両名は、この度の学院祭の悧羅校実行委員会のメンバーとして選ばれました。  本日はその事を伝える為、パレスまでお呼びしました。  お受けいただけますね」 あくまで今は、生徒総会。 勝手知ったる親族の兄でも、今は雲上人。 悧羅校生徒総会の中で権力を持つ、裕真兄さんに言われては 断るすべもない。 それに……生徒総会からの役員拝命を断る理由もない。 これはチャンスかも知れない。 「謹んで拝命します」 そう言ったデューティーに続いて、俺も同じ言葉を紡いだ。 その後、学院祭の実行メンバーにしか手渡されることのないピンバッジを 制服へとつけられる。 突然決まった学院祭LIVE。 選ばれた学院祭実行委員会メンバー。 慌ただしい時間に追われるように、 益々、理佳の元へと顔を出すのが遠のいていった。
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