8.学院祭当日 

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その後は、託実のクラス当番で30分ほど私は休憩タイム。 最初の建物に戻って一室で少し休ませて貰って、1時間後にはまた 校内を散策する。 午後から学院祭の中の目玉になる芸能祭。 日本舞踊やら、雅楽の演奏。 私の演奏するステージ。 電子オルガンのステージ。 舞台・コーラス・バンド演奏など、  そう言ったお披露目の場が始まる。 その会場となる、悧羅ハーモニーホールへと続く移動の中で、 私はまたモモの絵を見つけた。 星空の中に浮かび上がる惑星。 その惑星から生えだすような真っ白い両翼。 その翼は愛しそうに何かを抱きしめているようにも見えて、 思わず手にしていた携帯カメラで、パシャリと記録に収めた。 「喜多川百花。  これがお前の妹?」  託実の声に私は、小さく頷いた。 「そう……私が傷つけてしまった  私の大切な大切な妹。  有難う……こうやって、モモが近くで見れただけで  私は充分嬉しいよ」 その絵の隣には作者紹介として、 モモの最近の写真とモモの受賞歴が紹介されていた。 小さな写真にうつるモモは、 大きくなってて……私が知ってる、小さな小さな手のモモじゃなかった。 「ちょっと待ってろ」 そう言って車椅子から離れると、その場所で絵画を管理している生徒に声をかけて 何かを手にして託実が戻ってきた。 託実の手にあったのは、ポストカード。 ここにある絵を映した、ポストカードを託実から受け取ってゆっくりとめくっていくと、 その中にモモの絵も混ざってた。
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