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だって、わたしはアシスタントではなくなったし。
時々、女の人の香りがすることもある。
彼のデレデレとした笑顔も見たくないので。
その場をさっさと離れたけれど。
今日、きちんと別れるだけじゃなく。
彼の前から消えることを、伝えたいと思った。
わたしは一番離れた場所で、そろそろ終わるだろう式の最中である教会を眺めていると、同級生たちがわたしの姿を見つけて、心配そうに近寄ってくる。
きっと、先輩に対しての事を知っているからだろう。
あのあと、ころね先輩を慕う先輩たちからは、散々誹謗中傷のメールや電話が耐えなかったけれど。
なぜかは、分からない。
ある日突然、ぴたっとやんだ。
音子(ねこ)は悪くないよ!
音子は昔から、先輩の尻拭いしてきたじゃない!
円形脱毛症にだってなるくらい、悩んだこともあるでしょ?
それなのにほかの先輩に言えなかったのは先輩に憧れてたし、大好きだったからでしょ?
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