生徒会長、頑張ります

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   まさに今、壁へ追い込まれている。  まさしくこれは……壁ドンというやつだ。  上げられた両腕はを叩くよう壁におしあてられ、行き場を無くした生徒会副会長様は困惑している。  否。そう見せかけて、頬を桃色に染めている……だとっ!?  副会長様の視線の先は、しっかりと会長様へ向いていて。追い込んだ張本人である会長様は何かを言っているようだ。  頬を染めたまま、俯いた副会長様。  ああ、なんということだ。  ここからじゃ、少しも会話が聞き取れない。  双眼鏡を目に押し込んだって、見える範囲は変わらない。声だって聞こえない。  今すぐにでも、校舎裏という桃色展開真っ最中の二人を突撃したい!  だけど……無理だ。  無理なんだよ!  なんたって、私は隣の学校なだけなんだから!   
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