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場所は変わり、ファミレスの中で座る席をどうするかで揉める三人。
真琴:「もぐらさんの隣は僕。」
龍一:「すまんが断ろうと思う。」
真琴:「嫌だなあ。亜衣と一緒にしないで下さいよ。
変なことはしませんから。
大丈夫ですから、大丈夫。」
龍一:「お前の大丈夫はなんか不安になるんだよ…。」
桃胡:「せんせーいつも師匠にその…変なことするんですか?」
龍一:「何とか阻止してはいる。
あ、そうだ。
…別にお前ら並んで座ったらいいだろ?
同性愛者同士で。
あれ?もしかして隣に座れない理由がなんかあんの?
別に気にしないだろ?」
お互いに顔を見合わせる真琴と桃胡。
けれど、すぐにお互い顔をそらした。
真琴が慌てる。
真琴:「僕は全然気にしないけど、桃胡ちゃんは亜衣以外は嫌なのかな~って。」
桃胡:「別に、お兄さんのこと嫌いなんかじゃないですから、それに全然平気ですから。」
桃胡も慌てながらそう言う。
龍一:「じゃあ座ろうぜ?店員さん待ってるよ?」
こともなげに言い放つもぐら。
…内心はかなり面白がっている。
そわそわしながら座る二人。よそよそしい態度があからさまだった。
龍一:「あれ?二人とも急に静かになったな…。
なんかあった?お前ら。」
もぐらは二人に追い打ちをかける。
若者をからかうのは楽しいものだなどと考えていた。
やさしいけど結構性悪だ。
真琴&桃胡:「「何もないです。!!」」
二人は息ぴったりで返答した。
もうもぐらの顔の筋肉はひくひくしている。
十分楽しんだので、からかうのもほどほどにしようと思い、亜衣の事を真琴に聞いた。
龍一:「亜衣は料理上手くなったか?」
真琴:「いま一つですね。才能がない分、努力でカバーしてます。
一応この前は野菜炒めを作ってました。」
真琴の発言に驚く桃胡。
桃胡:「え?せんせーって料理ヘタなんですか?」
真琴:「家事全般ニガテだよあいつは。」
真琴も苦笑いしながら桃胡の疑問に答えた。
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