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龍一:「桃胡は家事やってんのか?」
もぐらが訊ねる。
桃胡:「料理ぐらいですけどね。お母さんとおばあちゃんと一緒に作りますよ。
それに、元々料理は趣味でしたから。
特にお菓子作りは大好きですね。」
屈託のない笑顔で答える桃胡。
龍一:「お菓子作り…。」
真琴:「やっぱり和菓子が得意なの?」
桃胡:「やっぱりって何なのか分からないですけど…、
一応和菓子も作りますけど、得意なのはケーキとかクッキーですよ?
プリンとかはよく作ってますね。」
龍一&真琴:「…」
意外な趣味に驚く男二人。
女侍みたいな女の子が作るプリンってどんなのか想像がつかない。
抹茶プリンとか?
真琴:「家庭的なんだね。」
桃胡:「そんなことはないんですけど…。
でも、せんせーにもいろいろ作ってあげたいです。
たまにクッキーをプレゼントしてましたけど。」
真琴:「あ、たまにあいつがもらってくるクッキーって…。
めちゃくちゃおいしかったよ!!」
桃胡:「本当ですか!?
せんせーと二人で食べてるんですか?」
真琴:「うん。亜衣も喜んで食べてた。
どんな子が作ってるのかと思ったら、キミだったんだね。
いつもありがとう。」
桃胡:「いえ、そんな…。」
少し照れたトーコ。
桃胡:「あのー。
お兄さんは、甘いもの好きですか?」
真琴:「僕は甘いもの好きだよ。糖分は脳の疲れを取ってくれるし。」
桃胡:「よ、良かったら…。
今度からはお兄さんにもクッキーとか作っていいですか?」
俯きながら、遠慮がちに言う桃胡。
真琴:「え?あ ありがとう…。
なんか悪いね。」
桃胡:「いやそんな悪いだなんて…。
作りたくて作るのだし…。」
龍一:(なんか俺邪魔?)
真琴も料理は好きな方だったので、ケーキ作りで話が盛り上がった。
もぐらは二人の会話をただ黙って聞いていた。
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