檸檬と蜂蜜・・・鈴の音

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檸檬と蜂蜜・・・鈴の音

「ミウ、おまたせ」 「部活お疲れ様。返却図書片付けてくるね」 図書委員のミウが読んでいた本をぱたんと閉じてカウンターから立ち上がった。 「手伝うよ」 「ありがとう」 小雨が降り始めて早く切り上げたせいか、返却図書を棚に片付ける作業がまだ終わっていなかった。 返却図書を一緒に持ち上げて各棚に収めていく。 「すず、髪の毛少し濡れてるね?」 「雨が降ってきてるんだよ。」 「そっかぁ。」 さらりとした黒髪を揺らしながらミウは分厚い本を棚に押し込んだ。 その時、古い紙の匂いに混ざって 柑橘系の香りがふわりと漂った・・・
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