2467人が本棚に入れています
本棚に追加
/417ページ
これで本当に分からなくなった。
銃を所持しているのなら、正義の警官、もしくは悪の最たるもの。
どちらにせよ、自分が危険なポジションにいることに変わりはない。
警官の場合、銃撃を受けるということは、その相手がいて追われているのが有力。
一緒にいる私も巻き添えを食うだろう。
悪人ならば、怪我が治れば消されるかアジトに連れていかれる。
(絶体絶命…)
深く溜め息を吐くと、その事は頭から払拭した。
なるようになれ!…みたいな?
(なんか忙しすぎて忘れてた!仕事しなきゃ!)
厚手のコートを着ると、懐中電灯を手に外に出る。
(…わ!雪だ…こりゃ好都合!)
空を見れば星空が輝いている。
今日はもう雪が降ることもないだろう。
3cmほど積もった雪を利用し、ペンションの周りに足跡をたくさん付けておく。
足のサイズは女。
もし誰かが怪奇現象を引き起こしているのなら、ここに人がいることに気付き、向こうから近付いてくるはず。
そして、仮に正義の警官川崎で、敵の追っ手がいる場合、ここに女しか出入りしていないとカモフラージュ出来る。
「うー…さぶ…」
中に入ると、即暖炉の前へ。
暖まったあと、コーヒーを入れてPCとにらめっこ。
何を報告するべきか悩んでいた最中、目を移した先にあった銃弾。
血を綺麗に洗い流し、その全体がハッキリと分かる。
(……そうだ!)
その弾を写真に撮り、PCとデジカメを繋げて画像をアップ。
《山でこんなものを見付けました 銃の種類とか分かりますか?》
添付して報告終了。
そして、コーヒーを飲みながらリストを眺めた。
最初のコメントを投稿しよう!