Meeting

8/16
前へ
/417ページ
次へ
荷物をすべて部屋に入れ、冷蔵庫のスイッチを入れる。 必要なものを冷蔵庫に入れ終わると、直ぐに携帯を手に取った。 『はい。R出版、大室です。』 「あ、一発でデスクですか?暇ですか?」 『香子?着いたか?』 「はい。到着しました。明日から取材始めます。」 『了解した。ゆっくりできそうか?』 「すごい部屋ですよ!千円なんて信じられません!テンションがハイです!」 『…お前なぁ!…まぁいい。原因を突き止めるまで帰るんじゃねぇぞ!いいな!』 「はい!」 『じゃあ、また明日連絡しろ。気を付けろよ。無茶だけはするなよ。』 「はい。おやすみなさい。」 携帯を切ると、おかみさんの顔が浮かんだ。 "可愛がられてると思う" うん。それは知ってる。 私の過去をすべて知ってる人はデスクだけ。 洗いざらい話した辛い過去。 こう言う取材は、大体私に出向させるにも理由がある。 ーーー私は……ーーー 「…お腹減ったぁ…シチュー作ろっと♪」 買ってきた食材からビーフシチューの材料を取り出すと、手際よく作っていく。 同時に即席のパンも。 「…美味しい…天才的!!」 これで、2,3日は作らなくても大丈夫。 …なーんて、甘い発想のビーフシチュー。 食後、缶ビールを飲みながら、明日の取材のための質問事項を考えていく。
/417ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2467人が本棚に入れています
本棚に追加