九十九神

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ここはとある小説投稿の巨大なサイトだ。 素人だけじゃなく、プロの小説やコミックも掲載しているし、読み専門でそれを楽しむだけじゃなく、皆が気軽に自分の作品を書く事が出来るのがウリ。 そこに、毎日投稿し続ける一人の主婦がいた。 登録名をサクラとした彼女は、大変飽きっぽい。 新しい話を思い付いては見切り発車で書き始め、やがて話しに詰まると又新しい作品に手を出してしまう。 その為に今では未完の作品がゴロゴロしているが、対して彼女の作品にはファンも居ないし、気晴らしで書いているだけの無責任な彼女は何の罪悪感も無かった。 九十九神が生まれた。 昔から、人や生き物を型どる物には魂が宿りやすいとされていたが、物語の中の人間にも自我が宿るのをご存知だろうか? よりリアルを願い、キャラに肉付けをして行くと、自然と自分に似た様なキャラになったり、生き生きと動き出したりした経験は無いだろうか? キャラの方から、動き出す様な… サクラがイタズラに書いた作品のキャラもそうだ。
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