【2】カノジョの謎

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= 10年前 = 「柊哉(しゅうや)、おはよー」 「はよー」 あー、今日から小学5年生かぁ。 はふぅ、眠ぃや。 これからまたしばらく毎朝7時半に起きなくちゃならないなんて、やだなあ。 もうゲームやるためにあまり夜更かしはできないや。ちぇ。 ぐちぐちそんなことを考えて歩いていたら、通っている小学校の校門が見えてきた。 知っている顔もちらほら見える。 あー、みんな眠そうだな、僕だけじゃない、なんて見比べてたら、後ろからぱこん!と勢いよくはたかれた。 「いってー」 振り返ると、小学2年生の時からの友達の中西啓介(なかにしけいすけ)が立っていた。 「おい、また一緒のクラスになるといいなあ」 「ヤダ。お前との腐れ縁なんかいい加減切りたいわ!」 「なんだとー!?」 羽交い絞めにされそうになる。 「ちょっと御子柴君と中西君、校門前でふざけないで。っんとにガキなんだから」 冷たく言い放つ声が通り過ぎていった。 確か去年のクラス委員の子だ。 「こわっ」 「ほらお前のせいで怒られた」 「うるせーよ」
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