【2】カノジョの謎

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*** しかし、あの匂い、不思議だ。 「ほんとにホームレスじゃね?」 「あんな可愛いホームレスがいるか!?」 着てる服はボロじゃなく、自分にはさっぱりわからんけど質のよさそうな高そうなものだ。 なのになんで匂うんだ!? 「あとつけてみようぜ。どんな家に住んでいるかわかるだろ」 もう4月も終わりにさしかかったころ、啓介はいかにも名案を思いついたとばかりに、そう言った。 そりゃストーカーってやつじゃねえの? と思いつつ、好奇心に負けた僕らはある日、東雲さんの帰り道を尾行した。 *** 「おい商店街に入っていくぞ」 感づかれないよう、忍者のごとく着かず離れずで東雲さんのあとを追う僕たち。 「お、今日は週刊ホップの発売日か」 「バカ、見失うぞ!」 啓介の首根っこをつかんで本屋から引きずり出す。 「ちょっとこのゲームソフト、続編出たのか」 また啓介の腕をつかんで、ゲーム屋の表に引っ張り出す。 「おい商店街に入っていくぞ」 感づかれないよう、忍者のごとく着かず離れずで東雲さんのあとを追う僕たち。 「曲がった!」 「裏に回った」 僕らも急ぐ。 「え、ここ?」 「、、、へ? カレー屋の2階!?」 彼女が入っていった建物。 1階はいつも昼時には行列ができるほどの人気のカレー屋。 その真上の窓が開いて、東雲さんが顔を出すのを確認して、僕らは退散した。
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