【2】カノジョの謎

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その日、用事があるからという東雲さんと別れて、僕と啓介はもう一度彼女の家に行ってみることにした。 「やっぱ、カレー屋と関係あるのかな?」 「でもなんで、服だけ、、、」 「あ、そうだ!」 啓介がひらめいたとばかりに、手を打つ。 「なんだよ。なにかわかったのか!?」 「カレーの香りの洗濯洗剤とか使ってるんじゃね?」 「、、、、、、」 一回殴ってやろうかこいつ? 商店街に入り、彼女の住む建物が見えてきた。 「外までカレーの匂いがするよなあ。腹減ってきたぜ」 嘆く啓介。 「どこからこの匂いはするんだろ?」 「おいー、なんか雨降ってきそうだぜ。出直すか?」 啓介が空を見上げている。 ほんとだ、向こうの空はもう真っ暗だ。 そう思って頭上を仰ぐ。もう今にも降ってきそうだ。 あれ、2階の彼女んちのあの洗濯物、取り込まないとまずいんじゃね? 「、、、!」 「どうした?」 上を向いたまま固まって動かない僕に、啓介が声をかけた。 「犯人をみつけた」 「なんの?」 「東雲さんの匂いの」 「、、、はぁ!? そいつはどこにいるんだよっ!?」 「とにかく彼女が帰るのを待って、話そうぜ」 *** 週明けの月曜日。 「おはよー!」 「あれ、東雲さん、匂わないね」 「てか、いいにおいするー」 「そぉ? ありがとうー」 にっこりする東雲さんを見て、僕もなんだかとてもハッピーな気分になりながら、週末の会話を思い出していた。
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