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「あの、すみません」
翌朝、太陽がまだ真上に登りきってない時間帯。
俺は誰かに声をかけられて起こされた。
「ん…?ふぁ…なんだ…?」
「お休みの所すみません、あの…この辺りにある第7研究所と言う建物を探してるんですけど…」
見た目はライナの少し上…17ぐらいの青少年、もとい少年が申し訳なさそうに聞いて来る。
「そこら辺の人に聞いても知らないそうなんですけど…ジョギングしてるおばさんが、そこのベンチで寝てる人ならこの辺の地理に詳しいんじゃない?と言われたので、話しかけさせていただいたのですが」
長い、なんだこいつ…敬語を使うことに慣れてないのか?
長ったらしくて全然頭に入って来ないぜ。
要は研究所を探してるって事だろ?
「ああ…場所なら知ってるよ、こっから30分も歩けば着く」
「案内とかは…していただけないですか?」
「…まあ喉渇いたし、飲み物買うついでに案内してやるよ」
俺はベンチから下りるとグッ、と伸びをして立ち上がった。
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