slaver

2/9
35人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「ゆつちゃんは全裸で寝転がってるだけでいいの。後は私が色んな事をして、ゆつちゃんを気持ちよくしてあげるから」 「ちょ、その顔本当にエロオヤジみたいだよ」 「へへ、だって本当にエロなんだもん。今夜は寝かさないよ。夢の極楽ツアーに出発進行」 「もう、バカ」 七美と暮らし始めて四か月、ほとんど毎晩身体を求めあっている。七美の手は魔法の手。いつも私を夢の世界へといざなってくれるのだ。 「あっ、ゆつちゃん電話」 「本当だ」 ワタシは席を立ち、リビングのガラステーブルの上に置いてあるスマホを手にした。 ディスプレイには母の名前。正直出たくない相手である。 大学を卒業した後、母はワタシが地元で就職すると思っていたので、とかく小言が多いのだ。 女の幸せは、結婚をして子供を育てることだと思っているから、県外で就職なんかしないで、地元で働きながら花嫁修業をしてほしいらしい。 でも、申し訳ないけれど、そのつもりはない。だって私は男性恐怖症で、女性しか愛せないのだから。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!