slaver

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七美と初めて会ったのは、約二年前。 女性ばかり17人の従業員の会社に就職し、初出勤した日。 七美は短大卒だから、同期入社だけどワタシより二つ年下。 第一印象は、ズバリ! ど真ん中ストライクである。大学時代に交際していた女性と、卒業と共に別れたばかりだったから、神様がワタシの目の前に、天使を現せてくれたのかと思った。 だけど就職したばかりの会社だったから、レズビアンであることを秘密にしていたので、その後もずっと七美に対して片想いを続けていたのである。 進展があったのは、入社してすぐの慰安旅行。 新人の私たちも連れて行ってもらえることになり、夜和室の四人部屋に分かれて眠る際、部屋飲みをしていた先輩たちが次々と先に眠り、最後まで起きていた七美と二人になった。 そろそろ寝ようということになった時、酔っ払った七美が「ゆつちゃんと一緒に寝る」と言って、ワタシの布団に入って来た。 大好きな彼女が、突然布団に潜り込んで来たのだから、ものすごくドキドキしたことを昨日のように覚えている。 布団に潜り込んで来た七美は「ゆつちゃん好き好き」と言って、キスしてきたかと思ったら、どんどんエスカレートしてきて、舌を差し込まれた。 「ゆつちゃん。言うと引かれちゃうかもしれないけど、私レズなんだ。ずっとゆつちゃんのことが好きだったの」 七美から告白された時は、嬉しさの余り涙が溢れて来た。それからワタシたちは付き合うことになり、すぐに一緒に暮らし始めたのだ。
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