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【キャラ別小話】
血溜まりの中で目を覚ました。
錆び付いた鉄の独特な臭いが、酸素を取り込む度鼻腔を抜けて肺一杯に入ってくる。
吐き気を堪えながら上半身を起こすと、髪から服から真っ赤な水が重力に従ってボタボタと地面に落ちていった。
なるべくそれを直視しない様に辺りを見回すと、ここはどうやら何処かの建物の中のようだ。廃ビルの中なのか無機質なコンクリートの壁は所々にヒビが入っている。
一体いつから此処に居たのだろう、すぐにでもこの不気味な場所から帰らなければ。
「あれ…………」
ふとある疑問が浮かんだ。
「帰るって、何処に帰るんだ?」
独り言に答えを返す者は居ない。
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