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「大丈夫だって!霊なんて存在しないさ。
心霊写真なんて合成ソフト使ったら簡単に作れるし、心霊現象なんて現実では起こらないマスメディアに作りこまれた嘘だよ。
夏休みももう終わるしさ、クラスの連中に自慢できる思い出ひとつくらい残して2学期を迎えたいと思わないか?」
そう言いながら俺は、サイトにアップされている誰が描いたのか解らない落崖村の手書き地図を印刷する。
「なぁ克人、そこって車で行かなきゃいけない場所じゃねーだろうな?俺ら、高校生だぞ?」
「大丈夫、電車とバスを乗り継いでいけば、徒歩でも十分行ける!」
俺は秀介の気持ちを奮い立たせようと、背中に平手打ちして告げる。
「イテッ、ってか、思いっきり準備始めているけど、いつから行く気だ?」
カバンに着替えを放り込んで行く俺の行為を不思議に感じた秀介が質問する。
「えっ、明日だよ」
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