8/21

1516人が本棚に入れています
本棚に追加
/764ページ
なんか寝不足だし、頭ん中グチャグチャだ。 うんうん唸りながら机に額を擦り付けてれば、花岡のため息が聞こえた。 廊下がだんだん騒がしくなってきて、教室にも何人か入って来たっぽい。 花岡が適当に「おはよう」って言ってんのを聞きながらも、顔を上げる気にはなれず。 俺、今日もうどーすりゃいんだよ。 そう思ったらまた泣きたくなってきた。 「佐川?とりあえず保健室行ってきたら?」 そう言われても、保健室でなんて言ってバンソーコー貰えばいんだよ。恥ずかしいだろが。って思ったんだけど。 そう言う花岡の声が珍しく、本当に優しく感じてちらっと横目に見上げた。 目が合えば微笑んで、 「ほら、帰りにどっかでちゃんと聞いてあげるから。具合も悪いんじゃないの?行っといで」 って言う花岡はやっぱり優しい親友だと思った。
/764ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1516人が本棚に入れています
本棚に追加