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鳥肌な腕を摩る俺を見てふふって笑う花岡。
笑いごとじゃねーって。
「だからさ、そう言う事をさ。渡瀬にちゃんと言ってあげなよ。気持ちに応えてやれとまでは言わないけどさ。少なくとも気持ち悪いとは思ってないって、避けたり無視するんじゃなくてちゃんと話してやんな?」
そう言って綺麗に微笑む。
花岡って、大人だ。
「・・・うん」
そんな花岡が言うみたいに出来る気はしないんだけど。
「たぶん渡瀬は滅茶苦茶不安だと思うよー?お前が鳥肌立てて気持ちワリーって思ってんじゃないかってさ」
...うん。
花岡に言われて、渡瀬は今朝どんな思いで俺に声掛けたのかって思った。
朝は俺ん家の前で待ったのかな。
先行ったってわかってどう思っただろ。
朝、教室で俺に無視されて、
あいつ、どう思ったんかな。
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