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「もう、俺に遠慮することないよ」
充のその言葉と。
切ない色をした瞳。
充は無理をしてるとき、そうやって眉を下げて笑うのな。
「好きにも種類があって、
俺たちには友だちとしての“好き”があったってだけ」
友だちに戻る。
「彼女に振られるのが怖いから……逃げたんだ」
充の声が震えてて、無理やり笑おうとするから左頬だけが引きつってやがる。
その顔を見て、彼女のこと本当に好きだったんだとわかった。
簡単じゃなかった。
充の思いは、そんなに簡単なことじゃなかった。
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