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最初の襲撃から3ヶ月ぐらい経ったある日。
篤は、廃病院で追われていた。
後ろからは銃の音が聞こえ、それが足を速める。
奇跡的に一発も当たっていないが、足を止めれば確実に蜂の巣になる。
彼はその思いに駆られ、後ろを振り向かず、必死に走っている。
夕方近くで辺りは薄暗く、周りの物は見えるが、足下は見えづらい状態であった。
そんな状況など頭に入っておらず、振り切ろうと走り続ける。
……と、その時だった。
バキィッッッ!!
「!?な……!」
突然床が崩れた。彼はなすすべもなく、三階ぐらいの高さから落下する。
その直後、追っ手がその穴から彼を眺めた。
慌てている様子はなく、ただジッと見ている印象を受ける。
そんな奴らの反応を見ながら、彼は落ちていき、やがて一階の床に激突し、痛みでのたうち回るのだった。
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