背徳

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目覚めたのは日曜日の朝10時を過ぎていた。 そういえば夏子は昨日から大学時代の友達と温泉旅行に行っているはずだった。 絵梨奈も翔太も遊びに行ったんだろう。 おかげで操達との余韻にゆっくり浸れるのだが…… 『……………♪』 まだあのオルゴールの音色が耳に残っている。 あれは何ていう曲だろう? 何か懐かしい…… いつか聴いた事があるメロディーなのに…… いつも目覚めるのと同時にオルゴールは蓋を閉じた。 いつか聴いた事がある心休まるメロディー。 眠くなるような…… 安心するような…… 切なくなるような…… そぅ、お袋の背中で揺られているような…… 操達と一緒の時には常に聴こえているのに…… .
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