『恋心』

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「秀ぇ、参ったよ… 明美のヤツに浮気がバレちゃってさぁ……」 「えっ!? また!?」 「またって言うんじゃねぇよ! ふふふふ… 」 「笑ってる場合なのかなぁ?」 「とにかく今日はこのまま帰りたくねぇからよぅ、閉店まで付き合ってくれよ~ 明美のヤツ、荒れちゃって荒れちゃって……」 「それはいいけど俺、千円しか持ってないよ? 一杯だけって言うから寄ったけどさぁ……」 「今日は俺のおごり! とにかく付き合ってくれよ~ 今帰るのは自殺行為だよ? お前なら分かるよな!?」 「しょうがないなぁ… 操に遅くなるって電話してくるからちょっと待ってろよ」 「すまん!」 俺はレジに置いてある黒電話に行き、おばちゃんに10円を渡して社宅のダイヤルを回した。 .
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